2024年2月19日月曜日

展示報告 ともに描き、ともに歩む エチオピア牛耕農村の未来 〜エチオピア産地下足袋「エチオタビ」の旅から〜


■展示報告のご案内
ともに描き、ともに歩む エチオピア牛耕農村の未来
〜エチオピア産地下足袋「エチオタビ」の旅から〜

会期:2024年3月5日~10日
場所:旧梅棹忠夫邸 ロンドクレアント(https://rondokreanto.com/
入場料:無料
■展示の概要
アフリカ・エチオピアのウォリソの農村では、牛とともに畑を耕す「牛耕」による農法が営まれています。裸足で畑を耕す人々の足を怪我や病気から護るため、地域研究者の田中利和氏(事業構想大学院大学・准教授)が中心となり、エチオピアの職人らとともに「エチオピア産地下足袋」の製作と改良を重ね普及をめざす活動が行われてきました。アーティストの是恒さくらは、2020年1月に田中氏のエチオピアへのフィールドワークに同行し、ウォリソを訪れました。農村で出会った人々とともに絵を描く場を作り、141枚の絵を集め、皆で展示・鑑賞する機会を設けました。農村の生活の風景である土壁の家々、牛や鶏などの家畜、さまざまな植物など、力強く色彩豊かに表現された絵は、一枚一枚がとても魅力あふれるものでした。帰国後、是恒はウォリソで描かれた141枚の絵を元に、エチオピア農村の生活と日本から伝えられた地下足袋の関わりを伝えようと、エチオピアのオロモ語とアムハラ語、日本語、英語による多言語絵本『うしのあし ひとのあし』を制作しました。2023年12月から2024年1月にウォリソを訪れた田中と是恒は、多言語絵本を配布し、再び人々と絵を描く機会をもちました。
本展では、エチオピア産地下足袋「エチオタビ」プロジェクトで過去7年間に発展してきたさまざまな地下足袋とともに、ウォリソの人々によって2020年と2023-2024年に描かれた約280枚の絵を紹介します。また、地下足袋製作や、村の風景の中で人々が絵を描く様子を映像と写真で紹介します。本展にあわせて、エチオピアと日本国内からさまざまな領域の専門家を招き、絵と映像を鑑賞しながら「エチオタビ」プロジェクトのこれまでをふりかえり、さまざまな活動を実践し展開していくプロジェクトのこれからについて話します。